
-第3回-
おかやまの
事業継承を考える
ワークショップ
おかやま経営実践塾 開講プレイベント
「おかやまの事業承継を考えるワークショップ」(第3回)を開催
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区津島中、学長:槇野博史)は、2022年6月17日、本学津島キャンパス(岡山市北区)で、社会課題となっている“事業承継について考えるワークショップ”の三回目を開催し、会場とリモートでそれぞれ約50人が参加されました。

今回も槇野学長が参加し、那須副学長・理事(研究担当)の開会あいさつで開始しました。
まず、来年度から始まる岡山大学の第4期中期目標期間において、各地域がそれぞれの地域資源を最大限活用しながら自立・分散型の社会を形成しつつ、地域の特性に応じて資源を補完し支え合うことにより、地域の活力が最大限に発揮されることを目指す「ローカルSDGs」を牽引する岡山の地に貢献する大学を目指すことを説明しました。
おかやまの地の活性化には、地域産業の活性化が必要で、そのためには、地域の産業を支える企業の活躍が重要であること、から、本学の優れた学問知で協働することを構想していることにも言及され、8月開塾を予定している「おかやま経営実践塾(以下、実践塾)」につながることを説明しました。

■講演会
株式会社ビザビ前坂匡紀会長が「時代と社会に育てられ バトンを受け、渡すために走った80年」と題して講演されました。ご尊父の急逝によるご自身20歳の時の転機から、当時の広告業界の大きく胎動しかけていた時期と“育ててやろう”という社会の動向などに背を押されながら60年にわたり走ってこられた軌跡をご紹介いただきました。講演中に何度も出る“地域”という言葉がキーワードであり、ここおかやまに根差して、かつ、人に根差してきた経営を実践されたことが披露されました。経営のバトンタッチも突然の大病もきっかけに準備されながらも、引き継ぐ準備は“する側“”される側“ともに難しさがあるとのことでした。ご講演の最後まで”地域にこだわる”ことを述べられたことが印象的でした。

続いて、株式会社フジワラテクノアート藤原加奈代表取締役副社長が「「承継の不安」から「2050年に向けた覚悟」に変わるまで」と題して講演されました。会社創立の曽祖父、醸造へ進出の祖父、技術のご尊父、トップセールスの現社長、から継承を任された加奈副社長が、“自由にやりなさい”と自身を信じてくれた現社長、ベクトルが時にぶつかりながらも一緒にいる社員・取引先を含めた“まわり“への感謝を述べられたうえで、現在の健康経営や2050年を見据えた未来ビジョンの策定と徹底的にこだわる実行について、高い経営視点をご披露いただきました。ビサビ様とともに同社も女性の活躍が特筆されていました。とはいえ、自身の経営の学びの直球の披露が従業員の反目をかった”涙の議論“の頃の苦労があったこともご披露いただきました。
講演に引き続いたトークセッションは1時間におよび、会場からの多数の質問があり、活発な議論がありました。
内容は、リーダシップ論、一人一人の力の発揮、女性従業員を含めた人財運営方法の苦労、事業継承を任せられる判断、など多岐にわたりました。中盤で、参加していた本学学生視点からの質問もあり、講演者お二人から、“今出来ることに注力することが大切だ“と言うお言葉をそれぞれ頂きました。
このワークショップは今回で終了しましたが、8月(予定)から “地域が次世代経営者を育み、次世代経営者が未来の地域経済を育む” をコンセプトに、事業承継者向けの実践塾を開講する予定です。


実践塾の説明
〇実践塾の参加募集サイトを公開しました。是非、おかやま経営実践塾のHPを下記のURLからご覧ください。
https://www.okayama-jissenjuku.com/
このワークショップは、本学が採択を受けていました内閣府の「令和元年度国立大学イノベーション創出環境強化事業」終了後の自走事業の一つとして実施されました。
株式会社ビザビ:https://www.vis-a-vis.co.jp
株式会社フジワラテクノアート:https://fujiwara-jp.com
【本件問い合わせ先】
研究推進機構産学官連携本部・企画戦略室(URA室)
TEL:086-251-8456/086-251-8930
e-mail:uraoffice@okayama-u.ac.jp